(※引用元はFTDNA「Y-DNA Dプロジェクト」から)


★ハプログループS1dは、S系統では無くD系統の新たなクレードである。(2013.11.29)

先日、フィリピン・セブ島の「D*」の方のハプログループがFTDNAでは「S1d」に訂正されていました。

この人のハプログループは、Geno2.0から転送された分は最初「S1d」でしたが「M174」が陽性なので「CT」に分類されております。一方、FTDNAで「D」とされていた分は、「M226」が陽性ということで「S1d」に変更されました。

つまりこのフィリピン・セブ島の「D*」の人はFTDNAでは「C-M168」という表記と「S-M226」という表記がされており、Geno2.0では「D-M174」という表記なので、計3種類の表記がされているようです。

ちなみに、この人の兄弟もFTDNAに参加していて、この人はずっと「S1d」のままです。(兄弟なのに、兄はD、弟はSなどと言うことは通常はあり得ないのに!)

何よりも奇妙なのは「M226」の上流に「M174」がある(「M174」がある場合は通常はハプログループDに分類される)し、ハプログループSに分類されているにも関わらず「S1d」は、S系統の特徴である「M230」が「陰性」なのです。

「S1d」に分類されている場合は、末端に位置するターミナル・SNPマーカーを基準とした分類で、「D*」に分類される場合は上流から見て「M174」があることからD系統の何らかの分岐だろう(※実はこの予想が正しいと思われる)として分類されたんじゃないでしょうかね。しかもS1dは「M230」が無いし、S系統ならあるはずの更にその上の「M9」や「M89」のマーカーを持っているのかも怪しい限りです。

つまり、これらの結果を総合すると「S1d」に分類されている「M226」系統は、系統樹の誤りであり、実は「S」系統ではなく、「D」系統の下流で、新たな「D4」系統の分岐指標(「D-M226」と呼ぶべきもの)に思えるのであります。

(※データ引用元のFTDNAのサイトは英語ですが、Google Chromeで翻訳すれば、詳細を日本語で読むことが出来ます)

 (←戻る次へ→)


■HOMEへ