★アイヌ人のD2は、大和民族のD2より古い(形質を保っている)と言えるか?(2013.4.23)

アイヌ人が極めてD2の比率が高い民族ということで、アンダマン諸島人との比較もあって ハプログループを研究している世界中の人から注目をされています。Wikipediaの「日本人」の項には「アイヌの90%がD2」と書かれています。(※但し、本文中の説明では88%となっています)

…あれれ、90%って云うのは書き過ぎじゃないの?? 確かに87.5〜88%とか言う数字は良く見ますが…。

と思って調べてみると…。

要するに、Tajima氏らが2004年に発表したアイヌ人男性16人から採ったデータが元になっているらしいのです。(※原文はこちらより)…で、結果は、

【D2*】が13人(81.25%)
【D2a1】が1人(6.25%)
【C3】が2人(12.5%)

という訳で、87.5%というのがD2系の合計らしいのであります。書物によって88%とか書かれているのはそれを四捨五入したものなのでしょうかね? それが更に孫引きされて、四捨五入されて90%と書かれているような訳なのであります。(恐るべしWikipedia…)



…でまあ、サンプリング数が圧倒的に少ない状況は致し方が無い(1960年〜1970年代に研究用に採取されたアイヌ人400人分の血液が保管されているはずですが、それとかはどうしてハプロの研究には使わんのでしょうかね?)としても、アイヌ人がまあ南方から北上してきたD2と、ごく一部が樺太経由で北方から南下してきたニヴフ人の混成で、弥生人と云われるO2b1が皆無(…少なくとも16人の中にはいなかった)なのが分かりますね。

ところで、【D2*】の「*」とは、D2の中でD2aに分化していない種類(要するに、M116.1が陰性)のうちの未整理の種類を示しているとのことです。これは何を意味しているかと言うと【D2a1】のアイヌ人より(M116.1が陰性の)大和民族の【D2*】の人の方が古い形質である事を示している訳です。

【D2*】の本土日本人は2005年のMFハマーのデータによると、日本人の3.9%とのことなので、 日本人の中にざっと498万人は居る計算になります。

そして【C3】(北方系)というのは、明らかに後からやって来たグループであります。(※日本列島固有種の【C1】(南方系)に関しては、D2と同時に渡来したか、あるいはD2より早く渡来していた可能性が残されています)

…ところが、2008年に政府はアイヌ人を先住民族とする法案を可決してしまい、アイヌ人には特権が与えらてしまっているのです。

誤解の無きように申しそえると、私は何も【D2*】のハプロを調べて古い形質方が先住民だと云っている訳ではありません。

【D2*】の分岐を本気で調べ、アイヌ人の方が古い形質を残していたとしても、そもそも我々は同じハプログループDとしてやって来て、そして日本列島に定住し、日本列島の中でD2というものに変異した訳で、大和民族と同一の父系の子孫にあたる訳であります。

にも関わらず、アイヌ人(…と称する人)にだけ、【先住民族】としての特権(就学・居住などの優遇措置)を与えるなど本当にあっては成らないクソ法案(大和民族差別法案)なのであります。

(※アイヌの方を非難している訳ではありません。「クソ法案」と「法案に賛成した政治家」を非難しております。「なにくそ俺はそんな利権はいらん!」と言われるアイヌの方こそ真に後世に恥じる事なき誇り高きアイヌの傑士なのであります!)

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